お呪い(まじない)をうまく使おう>余りにも悪さをする河童の話
川で水遊びをしていたらお尻を触られたと、子供が騒ぐ
有名漫画家の清水崑さんの、あの可愛い河童が出てくれば
御愛嬌ですが、河津川の裏門と言われる辺りは柳の木や
樟の大木が生え、葦などもうっそうと繁り少し薄気味が悪い所で、
裏門と言うとその場所と判る所である。
余りにも河童が悪さをするので、有る時近くの栖足寺(せいそくじ)の
和尚さんが捕まえて、こんこんと諭し放してやった。
その夜木戸を叩くものが有り、大きな甕(かめ)を持った河童が言うのには、
「本当に悪いことをして御免なさい、
この甕に耳を近付けると水の流れの音がします」
と言って表に置いて行ったのが、現在ある甕です。
この栖足寺はお盆に成ると暫らくの間、恐ろしくて怖い程の
様々な妖怪が織りなす、地獄絵という掛け軸を、本堂の周りに掛けて
檀家の人達に見せるのですが、嘘をついて閻魔大王に舌を抜かれる図や、
人のものに手を出して手を拷問の様に板で挟またり、
悪いことをしたら子供心に怖い印象を与えて戒めたと思う。
現在では作り話の様ですが、甕でなくても器を耳に持って近づけると、
音がするので坊さんはこの音と河童に掛けて後世に残る話が出来て居る。
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